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半兵衛麸と茶房

Hanbey-Fu & Sabou

茶房「半兵衛」

本店の奥、茶房「半兵衛」では、麸とゆばのお料理「むし養い」をご用意しています。
「むし養い」とは京言葉で、お腹の虫を養う軽い食事のことです。

茶房の成り立ち

今から35年ほど前、生麸は料亭や仕出し屋さんが使う食材で、
家庭で料理されることはほとんどありませんでした。
また普通の主婦が料亭に行く機会もほとんどありませんでした。

その頃半兵衛麸の本店にお越しいただくお客様の中には
「生麸はお料理屋さんが使うものでしょ、
私たち主婦には料理の仕方がわからない」
とご購入を躊躇われる方が多くおられました。

お客様に簡単にお料理できる方法をご紹介したいと、
定期的な料理教室を開く話が持ちあがりました。
ご相談したいろいろな方からのアドバイスをいただき、
せっかくならお料理を召し上ってもらいながら
作り方をご紹介しようと茶房を始めました。

それから35年、献立もほとんど変わらず、お麸とゆばのお料理をご用意しています。
どうぞお食事をお楽しみいただきながら、ご家庭でのお料理法や扱い方などお尋ねください。

営業時間 11:00~14:30ご入店(要 電話予約)
メニュー 「むし養い」京麸と京ゆばの点心 4400円(税込)のみ

茶房と京町家

茶房を始めるにあたって、住んでいる古い京町家をビルに建て替える計画をしていました。
住んでいるものにとっては、木造の京町家は寒く
今の生活様式では使い勝手も悪く、ただ古くて住みにくい家です。

準備をしている春の数日、当時の社長(現会長)が、
アメリカのボストンに居る義兄夫婦を訪ね、建替えのことを話しました。 その時の義兄の
「古き良きものは一度壊してしまうと元に戻すことはできない。
「本当にそれでいいのか、明日街を歩きながらもう一度考えてみてはどうか」
という言葉を聞き、翌日古き良き街並みが残るボストンを歩き、
町家を残し活かす決心をして帰国しました。

京町家の価値も京町家のリノベーションという言葉さえなかった頃です。
社長(現会長)が自ら絵を描き、京町家を活かした店舗をつくることになりました。
今から40年近く前の話です。その後、建築関係の方や行政の方が多く見学に来られました。
京町家をリノベーションした第一号ではないでしょうか。

今も、120年前から残るおくどさん、井戸、天窓の残る町家をご覧いただけます。